活動報告

第11回セミナーを開催しました

2016年12月01日 セミナー

 平成28年12月1日、福岡市内で第11回広域行政セミナーを開催したところ、300名を超える方々にご参加いただきました。

 開会にあたり、原口 剣生 副会長が「今年発生した熊本県の震災におかれては、先般、やっと被災地避難所が全部閉じられたと聞いている。私たち九州の自立を考える会は、こういった震災を考える際にも、九州は一つという思いを中心にして、物事を進めていかなくてはならないと考える」と挨拶しました。

 また、藏内 勇夫 会長が、「今年のリオデジャネイロオリンピック・パラリンピックでは、九州出身の選手が大活躍をしてくれた。スポーツを振興させるためには施設も大事だが、人を育てることがもっと大事なことではないか。スポーツ振興ができるような制度、財団等の設立ができないか、また既存の施設、財団等をうまく活用することができないかということを、先ほど講師の山本先生を含め意見交換をさせていただいた。
 2019年ラグビーワールドカップ、2020年東京オリンピック、こういったイベントが控えている。スポーツを振興することによって九州の成長を考える我々にとって、今日のセミナーは大変意義があると思っている」と挨拶しました。

 来賓を代表し、中尾 正幸福岡県議会議長からは、「九州の自立を考える会の皆様には、日頃から積極的に活動を展開しておられることに深く敬意を表する。今回のセミナーでは、スポーツをテーマとした講演が行われると聞いている。九州の成長戦略に係る政策提言では、『スポーツに係る政策を推進することは、人々に心身の健康と生きがい、希望を与え、ひいては九州の成長の機運醸成にも寄与する』と述べられているが、私も全く同感である」との挨拶を頂戴しました。

 次に、小川 洋福岡県知事からも、「リオオリンピック・パラリンピックが終わり、次は2019年ラグビーワールドカップ、また2020年の東京オリンピック・パラリンピック。これらのキャンプ地の誘致について、スウェーデン、ノルウェーと基本合意を取り交わした。また、ラグビーはイギリスのウェールズ代表が決まった。引き続きキャンプ地誘致の意向を持っている県内21の市町と連携し、一つでも多くの誘致に取り組んでいきたい」との挨拶を頂戴しました。

 次に福岡県立スポーツ科学情報センターから「福岡県タレント発掘事業」について「本事業は、開始から12年たったが、全国大会で優勝した者、国際大会に出場した者、多くのトップアスリートを輩出している。また、東京オリンピックに向けた強化候補になっている選手も何人かいる。今後とも多くの皆様方に応援をしていただけるようなトップアスリートの輩出を目指して頑張ってまいりたい」との報告がありました。

 また、講演では、法政大学スポーツ健康学部教授の山本浩氏が「一人一人の声を聞け~スポーツ界の現代的命題~」をテーマに「日本のスポーツ界には、福岡県や九州各地でもそうだと思うが、多くの団体が存在する。例えば、都道府県のスポーツ団体、中体連、高体連、大学の学連、さらに実業団がある。各団体は縦と横が格子になって非常に複雑な体系を組んでいる。しかし、これらの団体があるおかげで、日本は子供の頃から教育としてスポーツをしっかり教えることができる。諸外国の研究者たちが、ここまでしっかりスポーツを教える国は他にないと日本のことを非常に羨む。ただし、申し上げたように、団体間の構造が複雑で、大会期間も重複するなど、調整が困難な一面もある。その点をどうしていくかが日本のこれからの課題だと思う」とのお話がありました。

 閉会にあたり、吉村 敏男副会長が、「分権改革の取り組みはいつの間にか雲散霧消してしまったが、我々はそうした中でも、この間行ってきたセミナーでの成果などをもとに、2年前、九州の成長戦略に係る政策提言を行った。大変環境が厳しくなっているが、提言した内容の実現に向け、今後も丁寧に、懸命に頑張っていきたい」と挨拶しました。

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